この記事では、着物の買取によくある後悔を、後悔する理由ごとに整理してご説明します。これから着物を売ろうと検討している人は、是非ご参考ください。
この記事は、着物や宝石に特化したリユース買取店を運営する担当者と協力して執筆しています。過度な誘導や、一方的な意見に偏らず、なるべく総合的にできるだけ多くの情報を提供しますので、ぜひ最後までご一読ください。
相場を知らずに後悔
査定金額に不満をかじることが多い
着物の買取にまつわる後悔のうち、殆どを占めるのが、査定価格によるものです。そのため、着物買取は、査定額が低いことが多い。という事を事前に理解しておきましょう。
これは特定の買取業者の話ではなく、着物買取全体の話となります。
実際にどのぐらいかでいうと、高級な着物でも、購入価格の3%から5%で売れれば良い方というのがリアルな相場観です。
対して貴金属であれば、いくら古いものでも素材の価値は変わらないため、素材の値段が上がっていたり、プレミアが付いているものによっては場合によっては元値よりも高値で売れることもあると思います。比べてみると大きな違いですね。
当サイトで収集した約170件の査定金を比較してみましょう。
買取の比較に寄せられた着物買取の口コミの平均買取金額は、約1.5~2万円前後となっています。5万円以上の高額査定となる方もいる一方、割合としては1万円以下の査定金額になっている方が多く、7割以上の方が2万円以下の買取価格となっています。
リユース着物の販売価格が低い
着物買取の査定額が低い理由は、リユース着物の販売価格が高くないからです。例えば大島紬などの有名産地の高級品で、買った価格が120万円の状態やサイズの良い着物でも、販売価格は高くて20~30万円になります。
近年カジュアルに着られているウールやポリエステル素材の着物のリユースの販売価格は特に低く、数百円から需要があるデザインのものでも数千円程度。そのため、買取業者での買取価格は無料引き取りか、査定額がつくものでも一枚あたり数百円程度となってしまいます。
買取業者の宣伝に載っている金額は、明らかに過剰気味
着物買取に後悔したり、査定金額に不満を抱えてしまうことになる要因は、各社が広告宣伝などで紹介する事例の買取金額が高すぎて、ギャップが生じているためです。
もちろん嘘をついているわけではなく、実際に非常に希少な着物には十万円を超えるような査定金額がつくこともあると思います。ただ、
そのような非常にレアなケースを広告でイメージさせているため、実際の査定価格を伝えられた際にギャップを感じてしまう人が出てしまっているようです。
各社の広告表現に問題はある一方、着物の買取が査定価格が出にくいことは、どこに頼んでもあまり変わらない事実です。
しかし、全く使わない着物を保管しておくのは、スペースや状態維持でかなりの手間隙がかかります。
事前に着物買取の相場を理解した上で、手間を掛けずに着物を持っていってもらえ、必要な人にまた着てもらえる。という気持ちで利用すれば、後悔せずに気持ちよく買取してもらえるでしょう。
査定価格に納得できなければ、買取を断ろう
着物買取の相場を知った上で買取サービスを利用して査定価格に納得できなければ、買取を断りましょう。
着物買取では、多くの着物を持ち運ぶのが不便なこともあり、多くの方が訪問(出張)買取を利用しています。ただ、殆どの着物の訪問買取は、訪問料もキャンセル料も無料なため、迷ったら買取を断る気持ちで利用してみることをおすすめします。
大手でもバイセルや福ちゃんなどいくつかのサービスがあるため、一度断っても、気が変わればまた別のサービスを利用することも可能です。
売り方を間違えて後悔
買取業者以外にも、売却する方法はある
着物を売る方法は、買取業者以外にも、フリマアプリや、リサイクルショップなどがあります。
高級な着物がある場合、売却する着物が大量にある場合、着物の知識がない人や、手間を掛けずに売却したい人は、着物買取業者がおすすめで、ポリエステル素材などデザイナー系着物を数点売りたい、という人は、買取業者だと値段が殆どつかないケースが多いため、フリマアプリがおすすめです。
着物の査定ができる人が在籍しているケースが少ないリサイクルショップや、総合買取店は、高い着物であっても量り売りなどで対応されてしまうこともあるため、、利用する場合は、処分と割り切るか、慎重に利用するようにしましょう。
専門買取業者 | フリマアプリ | 委託販売 | |
---|---|---|---|
メリット | ・手軽に利用できる ・高級品が売れる ・無料で利用できる |
・ノーブランド、デザイナー着物に強い | ・高級品を最も高く売れる |
デメリット | ・人件費がかかる ・デザイナー着物に弱い |
・売れるかわからない ・手間がかかる ・高額商品は売りにくい |
・売れるかわからない ・高級品のみ対象・対応業者が非常に少ない |
地域に密着した買取サービスと、全国展開のサービスの違い
着物買取業者には、バイセルや福ちゃんのような全国展開型のサービスもありますが、地域に密着した呉服店が行っている着物買取サービスもあります。
前者はほぼ日本全国でに利用でき、日程調整なども非常にスムーズに利用できることと、買取金額が低い着物でもまとめて買取ってくれたりすることが特徴です。
一方後者は、対応可能な地域が限られていたり、日程調整などに手間がかかる一方で、高額な着物の目利きは確かなので、若干買取金額が高くなる期待が持てます。ただ、販路が限られているため、ニーズの少ない着物は買取を断られるケースも多く、結局多くの着物が手元に残って捨てることになる可能性もあります。
それぞれの人によって、どのように着物を売却するべきかは異なりますが、自分に着物の知識がない人にとっては、まずは利用しやすいバイセルなどのサービスの利用してみることをおすすめします。大手のサービスは、査定員のフィードバックの仕組みを取り入れていたり、対応自体に大きな不満を覚えることは少ないため、安心して利用することができます。
何よりスムーズに利用することができますし、着物以外にも買い取ってもらえるようなものがある場合は、いっしょにみてもらうことができます。
ただ、繰り返しになりますが、もし査定価格に納得できない場合は、遠慮なく断わり、他の売却手段を検討しましょう
本当に高く売りたい場合は、委託販売も
もし高級な着物をお持ちで、高く売却したい場合、着物の委託販売という手段もあります。委託販売とは、一定の間着物をリユース店舗に預け、売却されたら売り上げの一部をもらうという着物の売却方法です。
ただし、委託販売は非常に高度な査定技術と販売力が必要なため、あまり対応している業者はいません。中の良い業者がいれば、話を聞いてみてもいいかも。。。というのが現状です。
遺品の中に着物が大量にあり、整理したい
着物の売却はある程度以上の知識が必要になります。フリマアプリなどで着物を売るには、着物の知識を持っていない人にとっては、現実的に難しく手間もかかるため、まずは専門の買取業者に依頼してはいかがでしょうか。リサイクルショップや不用品回収の業者についでに依頼するのは、知識を持った査定担当者出ない可能性が高いため、なるべく避けるようにしましょう。
持っている振袖を売りたい
ご自身に正確に価値を判断できる知識がない場合は、着物の買取業者の利用をおすすめします。買取業者であれば、振り袖の買取も一枚から対応してくれます。無料で査定してくれるので相談してみてはいかがでしょうか。
趣味で集めた、デザイナー系の着物を売りたい
ポリエステル素材のファッションよりの着物については、買取業者に頼んでも殆どお金にならないことも多いです。そのような方は、フリマアプリを使ってみることをおすすめします
納得できない価格で売って後悔
クーリングオフ制度も利用できる
査定後に、「やっぱり売らなければよかった」という後悔の声もよく聞きます。
「ちょっとでも引っかかる事があるなら売らない」というのがベストですし、出張査定はクーリングオフの対象のため、指定の期間内であれば、買取をキャンセルすることは可能です。
バイセルや福ちゃんなどの大手買取サービスでは、査定の際にクーリングオフの説明を受けることができるため、よく聞いておきましょう。
利用前にちゃんと調べて、落とし所を決めておく
ただ、これまでご説明してきた通り、着物の買取価格の相場は基本的にあまり高くありません。ある程度は妥協しないと、別の業者に査定を依頼してもあまり変わらず、結果的にただ疲れてしまうだけになることもあります。
自分で手間と時間をかけてフリマアプリ等で販売することで、より高く売却する事もできますが、知識がないと正確な判断は難しいですし、小さなキズやサイズ感も正確に伝えないと、トラブルにも発展しかねません。
繰り返しになりますが、「広告に書いてあるような高額買取は、基本的に存在しない」ことを理解しておくことが大事です。口コミで後悔している人の多くが、なんとなく高額買取のイメージをもっていて、査定の説明には納得したものの、少し後味の悪い思いをしてしまったパターンです。
実態をあらかじめ把握した上で、納得できる売却ができるようにシましょう。
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