着物の買取を検討している人の中には…
「着物買取価格は安い」
「買取価格が安すぎてがっかり」
「売ってもどうせ大した買取価格にならないのではないか」
と考えている人も少なくありません。
実際に着物の買取では、数十万円で仕立てた着物が数百円にしかならないというケースがあります。
しかし、全ての着物の買取が安いわけではありません。
では、値が付かない着物とはどういった状態の着物なのでしょうか。
この記事では、着物の買取価格が安くなってしまう理由と、着物を買取に出さない場合の活用法について解説していきます。
着物の買取価格が安いと感じる4つの理由
実際に着物の買取依頼をした人の中には「二束三文」と言われ、買取を諦めてしまうケースも少なくありません。
どのような理由で買取額が下がってしまうのか、詳しく解説していきます。
①買取価格は購入金額の1割程度が実状
着物に限らず、洋服や物を購入する際は新品と中古では大きな価格差があります。
高額で購入した着物でも、中古として売るときの買取価格は大幅に下がってしまいます。
着物は購入金額が高額であることが多いので、価格のギャップに驚いてしまうのです。
また、20~30年前に比べ着物の需要が少なくなってきている背景もあり、着物の買取価格が低下してしまうのは無理もありません。
上述した理由から、一般的な着物の買取価格は購入したときの1割程度と念頭に入れておきましょう。
②すべての着物が価値高い訳ではない
古くから続いている日本の着物文化において、豪華な刺繍が施された着物は「高級品」というイメージがありますよね。
しかし、全ての着物が高級品というわけではありません。
友禅などの伝統工芸品や、有名な作家が作った着物、高価な素材が使われた生地などは高級着物として扱われています。
一方、現在は手軽に購入できるよう安価な素材で作られた着物が多く出回っています。
さらに、遺品整理や親族から譲り受けた着物のほとんどは普段着で使う着物であることが多く、そこまで値がつないものも少なくありません。
希少性の高いアンティークな着物、需要のある古典的な柄であれば、現在でも人気が高く、高値が付きやすいでしょう。
③CMや宣伝の影響が大きい
「着物の高額買取!」を大々的に宣伝しているテレビのCMやチラシを多く見かけます。
価値のある着物であれば高価で買取される場合もありますが、それはあくまで一例です。
それぞれの買取業者では、着物の産地や作家、保存状態など、さまざまな情報を総合的に判断して買取価格を判断します。
買取金額は実際に買取の依頼をしてみないと分からないのです。
広告と同じ買取金額になることは少なく、着物の状態や依頼する買取業者によって変動することを念頭に入れておきましょう。
④価値を見極められる業者が少ない
時計やブランド品などは中古品であっても、ブランドの品番や製造年数などによってどの業者も相場がほぼ決まっているのが一般的です。
しかし、中古の着物には決まった相場がありません。
個人経営の小規模業者から大手の買取業者まで、それぞれ独自の査定基準をもって着物の買取を行っています。
そのため、業者によって買取価格に大きな差が出てしまうのです。
また、着物買取の実績が少ない業者に依頼する場合は、査定額を高く付けてもらうことは難しいので注意しましょう。
特に安くなる着物の特徴
着物の状態によって買取金額が左右されます。
どのような着物が安くなるのか、詳しい特徴を見ていきましょう。
ダメージのある状態の悪い着物
ダメージのある着物は、価値が下がり買取金額の減額対象になるの注意しましょう。
査定に響く着物のダメージは、例えば下記の通りです。
- シミ
- カビ
- 汚れ
- 虫食い
汚れがついてしまった着物の部位によっても買取額は異なります。
例えば、着物の柄の上や目立つ部分に大きな汚れやシミが出来てしまった場合は、買取の評価が下がってしまうでしょう。
しかし、着物の内側など目立たない部分であればそれほど評価に響きません。
大きな汚れやシミが発生してしまうと、業者によっては買取不可になるケースもあるので、湿気や直射日光を避けるなど保管方法に注意すると良いでしょう。
サイズが小さい着物
売却される着物には「遺品整理で出てきた着物」や「母から譲り受けた着物」というケースがよく見られます。
昔より平均身長が高くなっている現代は、譲り受けた着物が小さくて着れないことから着物の買取を依頼するケースも少なくありません。
大きいサイズの着物であれば、着丈の調整をすることで身長が小さい人でも着用することができます。
しかし、サイズの小さい着物の場合は身長の高い人が着用することはできません。
小さな着物の場合は着丈などのお直しが出来ないので、着用できる人が限られてしまうのです。
上記の理由からも、サイズの小さな着物は買取額が低くなりやすい傾向にあることが分かります。
ポリエステルやウールなど価値の低い生地
着物の素材も価値を決める大きな要因の1つです。
高い評価を受けやすい着物の素材は正絹(しょうけん)と呼ばれる絹100%の生地です。
一方、リーズナブルな価格帯で購入できるポリエステルやウールなどの化学繊維の着物は、着物自体の価値が下がるため買取額も低くなってしまいます。
着物の買取依頼をする際は、着物の生地を確認しておくことで、おおよその買取額の目安になるでしょう。
証紙や落款がない
着物にはその着物の価値をあらわす「証紙」や「落款」というものがあります。
証紙や落款の有無によって、買取価格は大きく変わります。
有名作家の着物や伝統工芸品の着物を購入する際に付いているのが一般的です。
しかし、生地の切れ端を使っているため、購入後処分してしまったという人も少なくありません。
高価な着物は必ず証紙や落款があるので、自宅にある場合は買取依頼の際に忘れず提出しましょう。
安く売らないためのポイント
安く売ってしまわないようにするには、いくつかのポイントがあります。
着物自体は変わらなくても、買取の出し方によって高く売ることができるのです。
ここでは、買取に出すときに押さえておきたいポイントを紹介します。
需要が高まるタイミングで売る
着物には1年を通して需要期があることをご存じでしょうか。
普段着として着物を着ている人は少ないですが、行事や冠婚葬祭の季節は着物を着る機会が増えるので需要が高まります。
着物の出番が少ない季節は、着物の買取額が安くなる傾向があるのです。
少しでも高い買取金額が望める季節は下記の通りです。
- 9月~:七五三
- 11月~:結婚式
- 3月~:卒業式・入学式
買取が安いから・・と、着物の処分をする前に、七五三や入学・卒業シーズンの少し前に合わせて買取の検討をしてみてください。
まとめて売る
着物一枚で売るよりも、まとめ売りをおすすめします。
まとめ売りのポイントは下記の通り。
- 大島紬や結城紬といった有名ブランドと一緒に査定に出す
- 振袖や訪問着といった格の高い着物と一緒に査定に出す
- 帯や帯締め、バッグや髪飾りといった和装小物一式と一緒に査定に出す
上記のように、価値のある着物と一緒に出したり、付加価値をそえて出してみてください。
ダメージがあっても買い取ってもらえたり買取価格がアップしたりする可能性が高まります。
相見積もりをとる
できるだけ高い買取価格で売るためにまず押さえたいのが、相見積もりです。
複数の買取業者に査定してもらい、一番高値をつけた業者に買い取ってもらいましょう。
着物の買取額は「この着物はこの金額」と決められているものではないため、買取業者によって買取額が違います。
A社では10万円でも、B社では15万円の査定額がつくことも。
複数社の査定額を比較することで、買い叩かれることを防ぎ、少しでも高く売ることができます。
もともと価値の高い留袖であればなおさら、相見積もりで価値のわかる買取業者に買い取ってもらいましょう。
着物を売れない場合の活用&処分方法
着物を買取査定に出したけれど、安すぎて売ることをやめた場合は再利用してみませんか。
不要な着物を捨ててしまえば、1円の価値も無くなってしまいます。
しかし、捨ててしまうのはもったいないですよ。再利用することでまだまだ使い続けることが可能です。
こちらでは大切にしていた着物の活用方法をご紹介します。
知人友人に譲る
たとえ自分にとって不要となった着物でも、着物が好きな友人や知人にとっては素敵な着物かもしれません。
自分の周りにいる着物が好きな友人や知人、親戚がいないか声をかけてみるのも良いでしょう。
着物を譲ることでその着物もまだまだ活躍できます。
リユースに関心のある人にぜひ譲ってみてください。
ただし着物を譲る際は、相手の体型や年齢、好みなどを考慮しながら声をかける相手を選ぶと良いでしょう。
体型やデザインが相手に合っているか、受け取った相手が気持ち良く着られるかを考えながら着物を譲ってください。
リメイクする
着物の美しい柄を活かしてリメイクする方法もおすすめです。
- カバン
- ワンピース
- スマホケース
- ポーチなどの小物
- ウエディングドレス
帯の素材はしっかりしているので、バッグなど強度が必要な物にぴったりです。
親族から譲り受け大切な着物は、ウェディングドレスにリメイクして結婚式や披露宴で着用する人も増えてきました。
ピンタレストやYouTubeの動画では、色々な着物のリメイクアイディアが公開されています。
ご自身でリメイクしたい場合は、ぜひ参考にしてみると良いでしょう。
寄付する
身近に着物を着る人がいない場合や自分でリメイクするのは少し大変…という場合は、非営利団体であるNPO法人やリサイクル団体に寄附するという選択肢もあります。
寄付をする1番のメリットは、大切な着物を「いま必要としている人」の元で使ってもらえるということです。
使わなくなった着物や帯を引き取って、着付け教室などに活用したり、海外に寄付する団体もいます。
活動方針によって着物の活用方法は異なりますが、不要物のリユース・リサイクルすることに興味がある方にはおすすめの方法です。
ただし寄附をする場合は、送料や梱包に使用する段ボールの費用を発送者の負担で行う可能性が高くなります。
金額や発送方法など事前に問い合わせをしておくと安心です。
正しく見てくれる業者の選び方
着物の買取依頼を行う際は業者選びに気を付けましょう。
業者によっては、不正に査定額を下げているというケースも少なくありません。
こちらでは着物を安心して取引するために、信頼できる業者の選び方を見ていきます。
買取実績が多い業者を選ぶ
着物の買取依頼をするのであれば、買取実績の多い大手の着物買取業者がおすすめです。
着物専門の買取業者であれば、着物の価値を理解している鑑定士のもとしっかりと評価をしてもらえます。
大手の買取業者であれば販売経路もたくさん持ってるので、高い買取額になりやすいのも特長ですよ。
また、買取依頼の際に疑問点があれば担当者に質問してみても良いでしょう。
提示した買取り価格の理由をきちんと説明できるか、細かな質問にも対応出来ているかを見極めて、業者選びを行ってください。
査定料やキャンセル料など各種料金の確認
依頼前に、査定料やキャンセル料など、各料金の確認を行うと安心です。
多くの買取業者では査定料、キャンセル料無料で取引を行っていますが、業者によって細かな料金設定が設けられている場合があります。
事前に問い合わせをしておくことで安心して依頼することができるでしょう。
クーリングオフの有無を確認
買取業者で依頼する際は主に「出張買取」「宅配買取」「店頭買取」の3つの方法があります。
このうちの出張買取においてクーリングオフ制度が設けられているかどうかも、買取業者を選ぶ際のチェックポイントです。
例えばバイセルなどの大手買取業者では、クーリングオフ制度もしっかり整っているので安心です。
アフターフォローがしっかりしているか、利用者側の立場でサービスが提供されているかなどを見極めましょう。
不安なら相見積もり!
複数の業者に見積もりを依頼する「相見積もり」をおすすめします。
多くの買取業者では着物の査定を無料で行っています。
複数の業者に査定の依頼をすることで、丁寧な対応をしてくれる業者を見極めることができるほか、より高い値段で買取を行ってくれる業者が見つけやすくなるはずです。
せっかく着物を売るのであれば、少しでも高く買取を行ってくれる業者で依頼したいですよね。
信頼できる業者で依頼をできるよう、複数見積もりを行いましょう。
まとめ
「どうせ安くしか売れないから…」と、着物の買取を諦める必要はありません。
古い着物であっても、保管状態が良いもや有名作家の作ったものなどであれば、高値で買取が期待できるからです。
二束三文で着物を売らないためにも、経験豊富な買取業者をしっかり見極めて買取依頼を行いましょう。
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