「花瓶が高く売れるなら売却したい」と考える方も多いのではないでしょうか。この記事では、花瓶を高く売るためのコツをお伝えします。さらに、花瓶の買取相場や、高く売れる花瓶の種類についても解説しますので、花瓶の買取をご検討の方は、ぜひ参考にしてみてください。
10月から5月の約8か月は袷(あわせ)の季節です。袷とは裏地のある着物のことで、袷の季節は着物がもっともよく着られる季節。
秋の行楽シーズンにはカジュアルな小紋、お正月の挨拶には振袖、卒業式には袴、子どもの入学式には訪問着など…お出かけや行事で着物が大活躍します。そのため、10 月~5月は着物の需要が高まるため、お持ちの着物を売るには良い時期となります。
着物の多くは袷の着物です。きっとお手元の着物にも裏地が付いているものがあるはず。袷の着物の買取は今からがチャンスです!
花瓶とはどんなもの?
「花瓶は花を生けるもの」と思われる方も少なくないでしょう。花を生ける以外にも、美術品や骨董品など、インテリアとして使われることもあります。インテリアとしても使われる花瓶には、クリスタルや大理石で作られた有名食器ブランドによる花瓶や、アンティークな骨董品としての花瓶など、種類はさまざまです。さらに、気品と重厚感に溢れるデザインから、おしゃれで可愛らしいデザインの花瓶まで、数多くデザインの花瓶があります。
花瓶の買取価格は何で決まる?
花瓶の買取価格は、ブランドや作家によって決まります。他にも保存状態が良いものや、付属品がそろっているものは、相場より高く買い取られることがあるでしょう。花瓶の買取価格を決める条件を1つずつ詳しくみていきましょう。
有名作家
有名作家によって作られた花瓶は、高く買い取られると思って間違いないでしょう。有名作家によって作られた花瓶は1点物となるため、大きさや技法、形などすべてが世界に1つだけの作品です。有名作家の作品となればコレクターやファンが大勢いるので、買取価格が高くなります。中でも人間国宝や伝統工芸士などの作品は、数百万円を超えることも少なくありません。
有名ブランド
有名ブランドの花瓶は、買取価格が高くなる傾向にあります。高級食器メーカーが作った花瓶は、質の高い素材を用い、デザインも人気があるため買取価格が高めです。中でも「バカラ」や「ウェッジウッド」「ティファニー」などの花瓶は高価買取が期待できるでしょう。
アンティークや骨董品
古い時代に作られた花瓶は、アンティークや骨董品として高い価値を誇っています。有名な作家が多く活躍した江戸時代や明治時代に作られた花瓶は人気が高く、高価買取が期待できるでしょう。一方、西洋アンティーク花瓶は、1800年以前に作られたものは希少性が高く、高価買取が期待できます。もっと古い時代の花瓶となれば、買取価格が高くなるとみて間違いないでしょう。
良い保存状態
買取価格を決めるうえで保存状態も重要な要素です。古い時代に作られた希少性の高い花瓶であっても、割れていたり欠けていたりすると、買取価格も低くなりかねません。できるだけ購入当時に近い状態で保存されていれば、相場価格より高く買い取られるでしょう。
付属品がそろっている
花瓶を購入した時に付属品がついていたことはありませんか。花瓶には、共箱や証明書などの付属品がついていることがあります。共箱には作者のサインが入っていることもあり、花瓶の価値を証明するために重要です。証明書には作家やブランド、作成時代などが細かく明記されているため、査定員が価値を判断する時に役立ちます。共箱や証明書などの付属品がそろっていると、再販しやすくなるので買取価格アップが期待できるのです。
高価買取を期待できる花瓶とは?
高価買取が期待できる花瓶は、国内の有名花瓶や海外の人気花瓶です。それぞれの具体的な作家名やブランドについて解説していきます。
画像参照:バカラ公式サイトより
国内の有名花瓶
国内で有名な花瓶の作家や蔵元、伝統工芸について具体例を紹介します。以下にまとめた有名花瓶は、高価買取が期待できるでしょう。
酒井田柿右衛門(さかいだかきえもん)
酒井田柿右衛門は有田焼の名工として知られ、江戸時代に活躍した初代から、現在は15代目が活躍されています。代によって得意な作風が異なり、12代は立体造形、13代は花鳥を得意としていました。中でも代名詞ともいわれる「濁手三方割花瓶」は世界的に高い人気を誇っています。
金重陶陽(かねしげとうよう)
明治時代に活躍した金重陶陽は、備前焼の陶工として数多くの作品を作り出し、人気の衰退していた備前焼を再興させたことで人間国宝に認定されています。作品の特徴は、土から焼き、作りまでが一体となっている落ち着いた備前焼らしさです。美しい扁壷形(へんこがた)にキレのある文字が刻まれた「扁壷形花瓶(へんこがたかびん)」は金重陶陽の代表作1つとして、高価買取が期待できます。
近藤悠三(こんどうゆうぞう)
近藤悠三が得意とした作風は、成形した素地に絵の具で文様を描き、透明な釉薬を塗布して焼く製法です。人間国宝に認定され、代表作の「山水染付壺(さんすいそめつけつぼ)」が第3回日本伝統工芸展で日本伝統工芸会賞を受賞するなど、国内外で高い人気を誇ります。
江戸切子や薩摩切子
江戸切子は、江戸時代末期から生産され、透明なガラスにヤスリや金棒で切子細工を行ったガラス細工が特徴です。伝統工芸品に認定されている江戸切子は、日本だけでなく海外でも高い人気があります。中でも大手メーカーのカガミクリスタルは、国内トップシェアを誇り、皇室御用達です。
薩摩切子は、幕末に薩摩藩で生まれたガラス細工です。「ぼかし」と呼ばれる独特のグラデーションを加えたことで、美しくゴージャスなデザインを生み出しました。全盛期に作られた薩摩切子には、数千万の評価額がつけられたこともあります。
海外の人気花瓶
海外の人気花瓶のブランドや作家、工芸技法について具体例を紹介します。以下にまとめた人気花瓶は、高価買取が期待できるでしょう。
バカラ
クリスタルガラスで有名なバカラは、グラスや花瓶などを数多く手がけています。流通量の多い花瓶の買取価格はあまり高くありませんが、世界限定50個として作られた「メモワールジャポニズムベース」は、数十万円を超える買取価格が期待できるでしょう。
マイセン
ドイツの名窯(めいよう)であるマイセンは、西洋白磁の花瓶が特徴です。中でも「アラビアンナイトシリーズ」は人気が高く、1つの花瓶で数十万円を超えることもあります。
ウェッジウッド
ウェッジウッドは「イギリス陶芸の父」と呼ばれるジョサイア・ウェッジウッドによって設立された陶磁器メーカーです。現在は世界最大級の陶磁器メーカーとして、食器だけでなく花瓶も数多く作られています。花瓶の中では「ジャスパー」と呼ばれるシリーズの人気が高く、高価買取が期待できるでしょう。
ティファニー
アクセサリーを取り扱う人気ブランドのティファニーは、花瓶や食器なども作っています。生産数が少なく、希少性の高いティファニーの花瓶は、買取価格が高くなることも少なくありません。ティファニーブルーの鮮やかな花瓶より、クリスタルガラスの花瓶の方が買取価格は高くなる傾向にあります。
エミールガレ
エミールガレはフランスを代表する工芸家として「アール・ヌーヴォー」などの代表作があります。ガラス工芸5000年の中で最高傑作とされるエミールガレの作品は、他の工芸の技法をガラス工芸に取り入れたことで独特のデザインを生み出しました。得意とした技法は「グラヴュール技法」と呼ばれ、立体彫刻の要素をガラス工芸に取り入れたものです。世界中で人気のあるエミールガレの作品は、日本の美術館でも展示されています。
ドーム兄弟
ドーム兄弟はエミールガレとともに一時代を築いたガラス工芸家です。エミールガレの作品と様式的に近いものもありましたが、ガラス素地の中に顔料を散らしたマーブル地など、ドーム兄弟独自の技法も活用することで、個性を際立たせています。中でも「花畑文花瓶(はなばたもんかびん)」は人気が高く、数百万円で買取されることも少なくありません。
ノーブランドや無名工房の花瓶は売れる?
ノーブランドや無名工房の花瓶の買取は、実際かなり難しいです。しかし、見ただけでノーブランドと決めつけて、諦めてはいけません。専門家が査定すると、ノーブランドだと思っていた花瓶が有名ブランドと判明することや、有名な作者が作った花瓶だったということもあります。ノーブランドと判断する前に一度プロに査定してもらいましょう。
また、ノーブランドや無名工房の花瓶でも、保存状態が良かったり、大量に保有していたりする場合は、少し値段がつくこともあります。処分する前に無料メール査定などの簡易査定で相談してみると良いでしょう。
花瓶の買取相場
花瓶の買取相場は、作家やブランドによって大きく異なります。有名作家の作り出した世界の1つだけの花瓶や、人気ブランドの作り出した花瓶は、高価買取が期待できるでしょう。買取参考価格を作品ごとに紹介していきます。
作品名:濁手三方割花瓶 作家名:酒井田柿右衛門 状態:良品 |
150万円〜300万円 |
---|---|
作品名:備前耳付花入 作家名:金重陶陽 状態:良品 |
20万円〜30万円 |
作品名:竹模様花瓶 ブランド名:バカラ 状態:美品 |
20万円〜30万円 |
作品名:花鳥図大花瓶 ブランド名:マイセン 状態:未使用品 |
5万円〜10万円 |
作品名:バラ文コンポート 作家名:エミールガレ 状態:良品 |
30万円〜50万円 |
どんな場所で売れるのか
「花瓶を高く売るにはどこに持っていくと良いの?」
このような疑問をお持ちの方も少なくないでしょう。
花瓶を高く売るには、骨董品・花瓶の専門買取業者がおすすめです。専門買取業者以外にも、リサイクルショップでも売却できますが、高価買取は期待できないでしょう。専門買取業者とリサイクルショップの違いについて、詳しく解説していきます。
リサイクルショップ
リサイクルショップはさまざまな品物を買取できる業者です。入りやすい店舗で高価買取が期待できそうですが、幅広い品物を買い取るリサイクルショップには、花瓶の専門知識を持った査定員が在籍していないこともあります。知識を持たない査定員では、花瓶の価値を正しく見極めることができず、買取価格が相場をかなり下回ることも少なくありません。花瓶を少しでも高く買い取ってもらうには、専門の査定員が在籍する骨董品・花瓶の専門買取業者に依頼することがおすすめです。
骨董品・花瓶の専門買取業者
骨董品・花瓶の専門買取業者に持っていくと、花瓶の正しい価値を見極めてもらえるので、高価買取が期待できるでしょう。中でも花瓶のオークションや骨董市に出入りしている業者は、最新の相場に精通しているため、適切な買取価格を提示してくれます。専門買取業者によっても査定のレベルに違いがあるので、より正確な査定を受けるためには、相場の変動を把握している業者に任せると安心です。業者が相場変動を把握しているかどうかは、ホームページや店舗で確認できる場合があるので、事前にチェックしておくと良いでしょう。
どんな形式で買取可能か
花瓶の買取を行っている業者はたくさんありますが、おすすめなのはバイセルなどの大手の出張査定を行っている買取業者です。
出張 | 査定員が自宅を訪問し、玄関などで花瓶を査定し、買取してくれます。基本的に無料ですが、出張エリアが限定されている場合があります。 |
---|---|
宅配 | 業者に宅配で花瓶を送り、自宅に居ながら買取してもらえます。手軽ですが、査定の様子が見えないデメリットもあります。 |
店頭 | 自分で店舗に花瓶を持ち込み、買取してもらいます。目の前で査定してもらえますが、労力がかかります。 |
出張
出張買取では、査定員が自宅を訪問し、玄関などで査定から買取まで対応してくれます。店頭に持ち込む必要が無いため、時間や手間がかからず、査定を依頼する品物が大きい時や、数が多い時にはとても便利なサービスです。花瓶は持ち運ぶと、ぶつけて傷つけたり、落として割れたりする心配があるので、出張買取をおすすめします。一方、自宅を訪問されたくない人には向いていません。また、業者によっては出張エリアが限定されていることがあるので、事前に確認しておきましょう。
宅配
宅配買取では、買取店に宅配することで、自宅にいながら査定を受けられるサービスです。店頭に持ち込んだり、査定に立ち会ったりする必要がないので、時間や手間をかけず手軽に依頼できます。一方、直接査定に立ち合わないことで、買取価格に納得できない人も少なくありません。納得できない時に返送を依頼すると、キャンセル料や手数料が発生することもあるので、事前に確認しておきましょう。花瓶を宅配すると、割れてしまう恐れがあるので、あまりおすすめできません。やむを得ず宅配買取を依頼するときは、傷や破損に気をつけて、丁寧に梱包しましょう。
店頭
店頭買取では、品物を店頭に持ち込み、直接立ち会いながら査定を受けるサービスです。目の前で査定が行われるので、疑問点をその場で解決でき、買取価格に納得しやすくなります。一方、店頭に持ち込む時間や手間がかかるので、忙しい人にはあまりおすすめできません。さらに花瓶を持ち運ぶと、損傷や破損のリスクが高まります。店頭に持ち込む場合は、しっかり梱包して、丁寧に持ち運びましょう。
花瓶を高く売るコツ
花瓶を高く売るためには、コツを知っておくことが大切です。花瓶を高く売るコツは、相見積もりをとることや、付属品をそろえておくことなどを意識すると、買取価格アップ期待できます。花瓶を高く売るためのコツについて、詳しくみていきましょう。
簡易査定を利用して相見積もりをとる
まずは簡易査定を利用して、相見積もりをとりましょう。ネットで簡単に見積もりを依頼できるので、複数者に依頼して、もっとも高い金額で買い取ってくれる業者を見つけましょう。複数の業者を探すのが面倒な方には、一括査定サービスがおすすめです。ネットで花瓶の情報を入力すると、複数の業者に一括で査定を依頼してくれるサービスがあり、一目で最高値の業者を見つけられます。
買取相場を知っておく
相場価格を知っておくことも重要です。相場価格を知らずに査定を依頼すると、かなり安い買取価格を提示されても気づけず、安く買い叩かれてしまう恐れがあります。事前に買取相場を知っておけば、安い買取価格の業者を断り、他の業者に買い取ってもらうこともできるでしょう。査定を受ける前には、ネットなどを活用して、相場価格を調べておきましましょう。
付属品を揃えておく
付属品も一緒に査定に出すと、買取価格アップが期待できます。花瓶の付属品は作品やブランドによってさまざまですが、有名なブランドや、有名な作者の花瓶には、外箱や鑑定書がついていることがほとんどです。中には袋に入っていたり、説明書がついていたりする花瓶もあるので、査定を受ける時には一緒に出すようにしましょう。
できるだけ早めに買取に出す
花瓶は早めに買取に出すことをおすすめします。アンティークや骨董品と呼ばれる花瓶は、数百年から数千年の歴史ある花瓶を指しているため、数年から数十年寝かせていても、大きく価値が上がることはないでしょう。寝かせておく間に傷ついたり、破損したりすると元も子もありません。早めに買い取ってもらうことで、傷や損傷を心配しなくて良くなります。
無理に修理しない
傷ついていたり、色が薄れていたりしても、メンテナンスをしてはいけません。無理に修理しようとして逆に傷を広げてしまい、価値を下げてしまうこともあります。プロに修理を依頼する人もいますが、この方法もあまりおすすめできません。買取価格がわからない状態でプロに修理を依頼すると、修理代の方が高くなってしまうこともあります。修理する前に査定を受けてみる方が無難でしょう。
破損している・汚れている花瓶でも売れる?
破損や汚れがある花瓶でも売却可能です。もちろん、完璧な状態と比較すると価格は下がってしまいますが、有名ブランドや有名作家の花瓶の多くは、観賞用として用いられます。多少の傷や汚れがあっても、観賞用として十分な役割を果たせる花瓶は、高価買取が期待できるでしょう。破損や汚れが気になる場合でも、まず査定を受けてみることをおすすめします。
まとめ
この記事では、高く売れる花瓶について解説しました。高く売れる花瓶は、有名作家の作品や人気ブランドの花瓶です。さらに、作られて数百年から数千年が経過しているアンティークな花瓶や骨董品は、その希少価値の高さから、思いもよらぬ価格で売却できることもあります。花瓶の価値がよくわからない場合でも、まず査定を受けてみると良いでしょう。
花瓶に傷や汚れがあっても観賞用としての役目を果たす場合は、高価買取が期待できます。知識や技術を持たずにメンテナンスをすると、傷を広げてしまう可能性が高いので、そのままの状態で査定を受けることがおすすめです。自宅に眠る花瓶の買取をご検討の方は、この記事でお伝えした「高く売るコツ」を意識して、一度査定を受けてみると良いでしょう。