骨董品の買取

【2021年最新】陶磁器の買取相場は?高く売るコツからおすすめの買取サービスまで徹底紹介!

「どんな陶磁器が高く売れるのだろう?」
「陶磁器を高く売るコツはあるのだろうか?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

高く売れる陶磁器は、有名作家や有名な産地で作られたものです。他にも高く売れる陶磁器にはいくつか特徴があります。この記事では、高く売れる陶磁器の特徴や、陶磁器を高く売るコツを解説します。「自宅に眠る陶磁器を売りたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

10月からは着物シーズン到来

10月から5月の約8か月は袷(あわせ)の季節です。袷とは裏地のある着物のことで、袷の季節は着物がもっともよく着られる季節

秋の行楽シーズンにはカジュアルな小紋、お正月の挨拶には振袖、卒業式には袴、子どもの入学式には訪問着など…お出かけや行事で着物が大活躍します。そのため、10 月~5月は着物の需要が高まるため、お持ちの着物を売るには良い時期となります。

着物の多くは袷の着物です。きっとお手元の着物にも裏地が付いているものがあるはず。袷の着物の買取は今からがチャンスです!

陶磁器の定義とは?

陶磁器とは陶器と磁器を合わせたもので、土を練り固めて作った焼き物の総称。食器や花瓶、壺などに利用されることが多く、衛生的で優れた質感と耐久性が特徴です。

陶磁器は地方によって「瀬戸物」と呼ばれることがあります。瀬戸物と呼ばれる理由は、日本で陶磁器を作り始めた時に、良質な粘土で美しい焼き物が作られる町が愛知県瀬戸市だったことから「瀬戸物」と呼ばれるようになりました。その後、佐賀県で作られる「唐津物」も陶磁器の代わりの呼び方になり、大阪や京都より東では「瀬戸物」と呼ばれ、中国・四国より西では「唐津物」と呼ばれるようになりました。

地方によって呼び方が異なる陶磁器ですが、元々は陶器と磁器を組み合わせたものです。陶器と磁器には一体どのような違いがあるのか、詳しく解説していきます。

陶器

陶器とは、粘土を主な原料として作るの焼き物で、粘土に含まれる鉄分によって色合いが変わってきます。土の成分によって完成した時の色合いが異なるので、土地ごとに個性ある焼き物が数多く誕生してきました。粘土をベースに作る陶器は、水の吸収率が高くなりますが、釉薬を表面にコーティングすることで、水の吸収率を下げることもあります。

磁器

磁器とは、鉄分の少ない粘土をベースに、長石(ちょうせき)や珪石(けいせき)と混ぜ合わせて作った焼き物です。鉄分が少ない粘土を使用することで、白っぽい色合いに仕上がります。粘土が大部分を占める陶器とは異なり、長石や珪石を含めることで、水をほとんど吸収しません。

陶磁器にはどんなものがある?

陶磁器は、壺や花瓶、食器としてなど幅広く活用されています。衛生的で優れた質感と、高い耐久性が特徴の陶磁器は、以下のような形でも使われているのです。

  • 茶碗
  • 徳利
  • 人形
  • 置物
  • 植木鉢
  • タイル
  • 日本の陶磁器は縄文土器に始まり、時代ごとに実用品としてだけでなく、美術的にも優れた皿や壺などが作られ、骨董品として高く評価されています。

    陶磁器の買取価格は何で決まる?

    陶磁器の買取価格は作家や産地、作られた時代によって決まります。有名作家や有名産地などの作品などは、驚くべき価格で買い取られることもあるのです。どのような作家や産地の作品が高い価格で買い取られるのか詳しく解説します。

    有名作家

    有名作家が作り出した陶磁器は、高価買取が期待できます。陶磁器の買取価格は、作品を作り出した作家によって大きく変動するため、伝統工芸士や人間国宝に認定された作家の陶磁器は、驚くほどの価格で買取されることもあるのです。

    有名産地

    有名な産地で作られた陶磁器は、買取価格が高くなる傾向にあります。日本では古くからオリジナル陶磁器を作ってきた歴史があり、伝統的にオリジナル陶磁器を作ってきた窯を日本六古窯(にほんろっこよう)と呼ぶのです。

    日本六古窯とは以下の6つの窯のことで、これらの窯で作られた陶磁器は、世界中で高く評価されています。

  • 越前焼
  • 瀬戸焼
  • 常滑焼
  • 信楽焼
  • 丹波焼
  • 備前焼
  • 日本六古窯以外でも伝統的な窯は日本全国に多数存在しており、有名産地の陶磁器はコレクターからも高評価です。売却予定の陶磁器があれば、産地を確認してみると良いでしょう。日本六古窯で作られた作品はもちろん、有名産地で作られている陶磁器は高価買取が期待できます。

    アンティークや骨董品

    アンティークや骨董品と呼ばれる陶磁器も高価買取が期待できます。中でも江戸時代末期から明治時代にかけて作られた作品は注目です。江戸時代中期までに作られる陶磁器は、作品というよりも実用品として使用するために作られていました。江戸時代末期ごろから美術品として作られるようになり、現在まで綺麗な形を保っているものも少なくありません。美術品として作られた陶磁器の中で、もっとも歴史あるものが江戸時代末期から明治時代に作られたものといわれ、コレクターの間でも多くの人気を集めています。

    良い保存状態

    良い保管状態の陶磁器は、高く買い取られる可能性があります。ひびや欠け、汚れが目立つ陶磁器は、価値の高い作品であっても買取価格が低くなってしまうこともあるのです。しかし、美術品として人気の高い陶磁器は、わずかな傷では買取価格に影響がでないことも。保存状態が良いに越したことはありませんが、悪いからといって大幅に買取価格が下がることは少ないでしょう。

    付属品がそろっている

    付属品がそろっていると買取価格アップが期待できます。陶磁器には共箱や証明書、緩衝材などの付属品がついている場合がほとんどです。これらの付属品があると、陶磁器の価値を証明したり、作者や時代を確認したりする時に役立ちます。中には共箱に作者のサインが書かれているものもあり、共箱にも価値がつけられるのです。大切なのは購入した時の状態に近づけることですので、付属品をそろえておくと、買取価格アップが期待できるでしょう。

    高価買取を期待できる!日本六古窯の壺

    「陶磁器の中でも買取価格が高くなるのはどんなもの?」と疑問を抱かれる方も少なくないでしょう。高価買取が期待できるのは「日本六古窯」の壺です。「日本六古窯」とは、日本古来から生産が続く代表的な6つの窯の総称ですので、それぞれの特徴を解説していきます。

    越前焼

    六古窯の中で唯一日本海に面している、福井県越前町で作られる越前焼は、素朴な風合いと引き締まった赤色が魅力。古くは熊谷焼や織田焼と呼ばれていましたが、1947年に陶磁器研究者・小山冨士夫が越前焼の名前を用いたことで、日本全国にその名が轟きました。

    瀬戸焼

    陶磁器全般を「瀬戸物」と呼ぶ地域があるように古くから続く代表的な陶磁器の1つです。六古窯の中で唯一施釉陶器(せゆうとうき)である「古瀬戸」を作り出すなど、多種多様な陶磁器を生産する日本屈指の窯として確立されています。

    常滑焼

    瀬戸焼と同じく愛知県で生産される常滑焼は、釉薬を用いない焼締という方法で大型の壺や甕(かめ)を生産しています。江戸時代後期から作れるようになった朱泥(しゅでい)の茶器は、中国の急須を模した作りになっており、現在でも代表的な作品の1つです。

    信楽焼

    滋賀県の琵琶湖南方で作られる信楽焼は、周囲の山々から調達した原料で作られる焼締陶器です。焼成によって生まれる多様な景色が特徴で、壺や甕、すり鉢など、さまざまな陶磁器を作り出してきました。昭和20年代からタイルや建築用材など多様な製品を作り出しています。

    丹波焼

    兵庫県丹波篠山市で作られる丹波焼は、京都や大阪に連なる山々の原料で作り出されています。焼成時にかかった灰によって施される見事な装飾を自然釉(しぜんゆう)と呼び、丹波焼ならではの特徴として高く評価されています。

    備前焼

    岡山県備前市で作られる備前焼は、堅牢なすり鉢が多くの需要を生み、素朴な風合いが多くの茶人に好まれてきました。釉薬を使わないことによって生まれる窯変(ようへん)は、多くのコレクターを虜にし、現在でも高く評価されています。

    作家不明や無名の陶磁器は売れる?

    作家不明や無名作家による陶磁器も売却可能な業者はあります。ですが、ほとんどの業者が買い取ってくれなかったり、低価格だったりするでしょう。作家不明な場合、よく調べてみると有名作家の作品だったなんてことも少なくありません。作家名がわからない時には、一度プロに見てもらうことをおすすめします。無名作家の陶磁器でも、保管状態がよかったり、大量に保有していたりすると、値段がつくこともあります。処分してしまう前に無料査定などで相談してみると良いでしょう。

    陶磁器の買取相場

    陶磁器の買取相場が気になる方も多いのではないでしょうか?作家や産地によって大きく異なる陶磁器の買取相場を解説します。

    斑瀬戸茶碗
    瀬戸焼・加藤唐九郎
    良品
    100万~150万円
    常滑茶碗
    常滑焼・三代山田常山
    良品
    5万~10万円
    信楽躊壺
    信楽焼・北大路魯山人
    良品
    80万~90万円
    大海茶入
    丹波焼・水野信水
    良品
    5,000~1万円
    備前擂座花入
    越前焼・金重陶陽
    良品
    30万~40万円

    どんな場所で売れるのか

    「自宅に眠る陶磁器はどこで売れば良いのだろう?」このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。陶磁器の売却は、骨董品・陶磁器の専門買取業者がおすすめです。他にもリサイクルショップや質屋での買取も可能ですが、あまりおすすめできません。骨董品・陶磁器の専門買取業者とリサイクルショップや質屋の違いについて解説します。

    リサイクルショップ

    ほとんどのリサイクルショップで陶磁器を売却できるでしょう。リサイクルショップは陶磁器以外にも、金券や洋服、ホビー用品などさまざまな品物を買取しています。そのため、陶磁器専門の査定員が在籍していないことが多いのです。陶磁器の場合は、作家や産地、保存状態などあらゆる視点で査定しなければならないので、専門の査定員でなければ正しい価値を見極めることができません。リサイクルショップで買取を依頼すると、安く買い叩かれてしまう可能性があります。

    質屋

    質屋は買取とは異なり、品物を担保としてお金を借りるシステムです。お金と利息を支払えば品物を返してもらえるので、設定される価格は少し低くなります。陶磁器を少しでも高く売却するには、骨董品・陶磁器の専門買取業者に依頼するようにしましょう。

    骨董品・陶磁器の専門買取業者

    骨董品・陶磁器の専門買取業者では、専門の査定員が陶磁器の価値を正しく見極めてくれるでしょう。中でも骨董品や陶磁器の買取実績が豊富な業者がおすすめです。さらに陶磁器のオークションや骨董市などの出入りしており、最新の相場を把握している業者であれば、より正確に査定価格を導きだしてくれるでしょう。買取業者のホームページを確認すると、買取実績や相場の変動などが記載されていることがあります。事前に確認しておくと、より正確に陶磁器の価値を見極めてくれる業者に買い取ってもらうことができるでしょう。

    どんな形式で買取可能か

    陶磁器の買取を行っている業者はたくさんありますが、おすすめなのはバイセルなどの大手の出張査定を行っている買取業者です。

    出張 査定員が自宅を訪問し、玄関などで陶磁器を査定し、買取してくれます。基本的に無料ですが、出張エリアが限定されている場合があります。
    宅配 業者に宅配で陶磁器を送り、自宅に居ながら買取してもらえます。手軽ですが、査定の様子が見えないデメリットもあります。
    店頭 自分で店舗に陶磁器を持ち込み買取してもらいます。目の前で査定してもらえますが、労力がかかります。

    出張

    出張買取では、査定員が自宅を訪問し、玄関などで査定から買取まで対応してくれます。店舗に持ち込む必要がないので、時間や手間をかけずに利用できる便利なサービスです。サイズか大きいものや、数が多いものを査定してもらう時でも、店舗に持ち運ぶ必要が無いので気軽に査定を依頼できます。陶磁器の場合、割れやすくサイズが大きいものもあるので、出張買取がおすすめです。出張買取は便利なサービスではありますが、自宅を訪問されたくない人にはおすすめできません。さらに、業者によっては出張エリアが限定されていることがあるので、事前に確認しておきましょう。

    宅配

    宅配買取では、品物を買取業者に宅配することで自宅に居ながら査定を受けられます。店舗に持ち込んだり、査定に立ち会ったりしなくて良いので、忙しい人でも気軽に依頼できるサービスです。しかし、査定に立ち会わないことで、買取価格に納得できない人も少なくありません。価格に納得できず、返送を依頼するとキャンセル料や手数料を請求されることもあるので、宅配買取を利用する前に確認しておきましょう。陶磁器は割れやすいので、宅配買取はおすすめできません。配送中に万が一破損してしまう恐れがあるので、もし宅配買取を依頼するのであれば、しっかり梱包し、傷や破損の対策を行いましょう。

    店頭

    店頭買取では、品物を直接店頭に持ち込み、目の前で査定を受けるサービスです。店頭に持ち込む時間や手間はかかりますが、査定に立ち会うことで買取価格に納得しやすくなります。買取価格に納得しやすい店頭買取ですが、持ち運ぶと破損のリスクがある陶磁器には、あまり向いているとはいえません。店頭買取を利用する場合、しっかり梱包し丁寧に持ち運ぶようにしましょう。

    陶磁器を高く売るコツ

    「陶磁器を高く売りたい!コツがあるなら知りたい」このような方も少なくないでしょう。陶磁器は高く売るコツがあるので、査定前に知っておくと買取価格アップが期待できます。陶磁器を高く売る具体的なコツについて、詳しく解説します。

    簡易査定を利用して相見積もりをとる

    簡易査定を利用して相見積もりをとりましょう。複数社の買取価格を比較すると、高く売却できる業者を見つけることができます。簡易査定の価格は比較的正確なので、安心して複数社に依頼しましょう。買取業者を探すのが面倒な方には、一括査定サービスがおすすめです。ネットに陶磁器の作品名や作家などの情報を入力するだけで、複数の業者に一括で査定を依頼してくれます。一目で最高値の業者を知れるので、安く買い叩かれる心配もありません。

    買取相場を知っておく

    買取相場を知っておくことも重要です。相場を知らずに査定を受けてしまうと、安い価格を提示されても気づけず、そのまま買い叩かれてしまいかねません。買取相場を知っておくと、安い価格を提示されても他の業者に査定を依頼し、適正な価格で売却できます。あくまで相場ですので、こだわりすぎないように注意しましょう。

    付属品を揃えておく

    陶磁器と付属品をセットで査定に出すと、買取価格アップが期待できます。付属品には共箱や鑑定書、袋など、作家名がわかるような陶磁器には必ずついています。中には共箱に作家のサインが書かれていることもあり、共箱だけでもかなりの価値になることも少なくありません。なるべく購入時の状態のように、付属品もすべてそろえておきましょう。

    できるだけ早めに買取に出す

    陶磁器をなるべく早めに買取に出すことも高く売るコツです。長く保管していても価値が上昇することは少ないので、劣化が進む前に売却してしまいましょう。自宅で保管していると、万が一傷ついたり、紫外線の影響で変色したりと、価値が下がる可能性が高まります。売却予定の陶磁器は、なるべく早く買取に出すことをおすすめします。

    無理に修理しない

    傷や破損があっても自力で修理してはいけません。無理に修理しようとして、逆に傷を広げてしまうこともあります。うまく修理できても、素人の修理では価値を下げてしまうことも少なくありません。プロに頼むという手もありますが、買取価格よりも修理代の方が高くなる恐れがあるので、そのまま査定を受けることをおすすめします。

    破損している・汚れている陶磁器でも売れる?

    破損や汚れが目立つ陶磁器でも買取は可能です。もちろん破損が無い状態と比べると価格は下がってしまいますが、実用よりも観賞用として使われることが多いため、破損していても価値がつく場合があります。実際に買取できるかどうかは査定を受けてみないとハッキリしないので、割れていても安易に処分するのはおすすめできません。処分の前に査定を受けてみると、思わぬ価格で買取されることもあるでしょう。

    まとめ

    この記事では、高く売れる陶磁器の特徴や買取相場を解説しました。有名作家や有名な産地で作られた作品は、買取価格が高くなる傾向にあります。自宅に眠る陶磁器の売却をご検討の方は、作家名や産地を確認してみると良いでしょう。さらに、高く売るためには付属品をそろえておくことや、なるべく早めに売却するなどのコツがあります。コツの1つとして、傷や破損を無理に修理しないこともありますので、無理に手を加えず査定を受けるようにしましょう。