着物基礎知識

琉球絣とは?特徴や歴史、見分け方から買取相場まで総まとめ

沖縄県で生産される織物、琉球絣。

絣(かすり)とは、文様が少しかすれたように表れていることから名付けられています。

沖縄独自の図柄が織り込まれ、その色合いや着心地から今もなお人気のある琉球絣は、買取の相場も他のブランド着物より高めになっています。

今回は、琉球絣の特徴や歴史に加え、買取をする際に押さえておきたいポイントや、実際に買取を行った人の口コミなどをご紹介します。

琉球絣の特徴

 

日本で初めて作られた絣の織物である琉球絣は、今でも生産量の多い人気の製品です。

今もなお愛され続けている理由はどこにあるのか、その特徴を見てみましょう。

600種類以上ある文様

琉球絣の一番の特徴は、600以上もあるその図柄の多さです。

御絵図帳(みえずちょう)と呼ばれる琉球王朝時代から受け継がれ続けている図柄見本を元になっています。

職人がその時代に合わせたセンスを取り入れつつ、それぞれオリジナルの図柄を描き出しているのです。

そのため、全く同じ柄はほとんどないと言われるほど、その文様の種類は多種多様で豊富です。

分業体制でそれぞれの過程に専門職人がいる

琉球絣は、ひとつの製品を作り上げる各工程を一人で行わず、工程ごとにそれ専門の職人が作業を行います。

琉球絣ができるまでの工程は約30工程あり、それらの工程ひとつ一つにプロフェッショナルが存在しているんですね。

現在琉球絣は、およそ200人ほどの職人の手で作り上げられています。

琉球絣の歴史

 

絣の中でも、独特の特徴を持つ琉球絣。

南国で作られることもあり、夏の似合う明るい雰囲気を持つ織物ですが、一体どのような歴史をたどってきたのでしょうか。

日本の絣のルーツ

発祥の地であるインドから東南アジア各国に広がった絣の技法は、14〜15世紀ごろに当時琉球王朝だった沖縄に入ってきました。

その後、中国や日本本国、またその他の国の織物の影響を受けつつ、琉球の気候や独自の風土を交えながら、沖縄全土で作られるようになります。

その頃には琉球絣は日本各地にももたらされ、久留米絣、伊予絣、薩摩絣など日本の絣の祖となったのです。

琉球かすりの里

琉球王国当時から南風原(はえばる)は絣の産地として知られていました。

常に新たな技術を取り入れながら、琉球絣の発展のために惜しみない努力と改良を続けてきた職人たちの尽力が実を結び、現在ではほとんどの琉球絣は南風原で制作されています。

現在はさまざまな商品を展開

着物や帯としても大変人気の高い琉球絣ですが、現在ではさまざまな商品を精力的に展開しています。

財布やバッグ、ストールや洋服など、ボーダレスにその魅力を発揮しています。

コラボレーションにも積極的で、「吉田カバン」と限定コラボをしたり、沖縄の他の伝統工芸品とのコラボも盛んです。

琉球絣の着用シーン

カジュアルに着こなすのには打ってつけの、軽やかな雰囲気を持つ琉球絣。

さらっとした着心地で、ちょっとしたお出掛けや普段着として使い勝手が大変よく、たくさんの人が愛用しています。

ここではそんな琉球絣を、もっと楽しく着こなすアイディアをご紹介します。

気候のいい時期にカジュアルに着る

袷なら秋口から初夏にかけて。単衣は暑さが増す頃や、夏の終わりの残暑の残る時期に着るのをおすすめします。

絹で織られていることがほとんどの琉球絣ですが、木綿であったり麻のものもあるので、素材によって着る時期が変わってくるのも楽しいですね。

木綿であれば一年を通して、麻はそのざっくりとした素材感から夏に着る物として活躍します。

トロピカルな雰囲気の文様が多い琉球絣は、やはり暖かい時期に着るのにぴったりですね。

普段着としての着物なのでフォーマルな場面には適していませんが、着物をカジュアルに着こなそうと考えている人には最適の織物です。

文様の意味を知って粋な着こなしを

琉球絣の模様の種類は600以上あり、どの文様にもそれぞれに名前と意味があります。

例えば「イチチマルグムー」は五つの丸い雲を表していたり、「ビックー」はべっ甲をあしらった吉祥文様で、長寿祈願の意味を持っていたりします。

文様が持つ意味を知り、それに合わせた帯や小物をコーディネイトすることで、ワンランク上の粋な着こなしを楽しんでみてはいかがでしょうか。

琉球絣の見分け方。証紙やマークを確認!

手元にある着物や帯などが、本物の琉球絣であるかどうかを知る方法には一体どういったものがあるのでしょうか。

その見分け方をご紹介します。

三つの証紙と織り出し

琉球絣を証明する証紙は、ひとつだけではありません。

その証紙の種類と、織り出しについてご説明していきます。

琉球絣の証紙

琉球絣には、琉球絣事業協同組合から発行されている証紙が貼付されていて、その製品が琉球絣であることを証明しています。

この証紙は横長の長方形で、大きく「琉球かすり」という手書きの文字が印刷されています。

これにはその織物の素材と、手織りかどうか、また製造者名が明記されていて、一目でだけが製作したのかがわかるようになっているんですね。

沖縄県発行の織物証紙

もう一つは沖縄県が発行しているもので、正方形に近い横長の長方形で白枠に黒の地、中央にガジュマルの葉に波と守礼門が描かれており、「沖縄県織物検査済之証」と「合格」の文字を記載しています。

また、「検査員之印」と印刷された文字の上には、実際の検査員の印鑑が押されているので、証紙の複製は非常に困難で、購買者としては安心できるものとなっています。

沖縄県伝統工芸品の証紙

最後は製品が沖縄県の県産品であり、沖縄県伝統工芸品であることを証明する証紙です。

丸型に金地、中央には南蛮船が描かれていて、「沖縄県伝統工芸品之証」と印刷されています。

織り出し

織り出しとは、着物の生地を織る時に、織り目が揃わないことの多い最初の部分のことです。

この部分は、着物を仕立てる時には表からは見えなくなる場所です。

琉球絣の反物には、「本場◇琉球」の織り出しがなされています。◇のところには製作者の工房や個人名を特定するための文字や記号が入っています。

伝統工芸品マーク

画像引用元 : 伝統工芸品振興協会

伝統マークは、その製品が経済産業大臣が指定した伝統的工芸品であることを証明する伝統証紙です。

機械織りの織物にはついておらず、手織りの織物にだけ貼付されます。

この証紙が付いている製品は、経済産業大臣が指定をした原材料と技法、技術で製作を行い、産地検査に合格をしたものであることが証明されています。

琉球絣の買取相場と口コミ

絣の中では高額で取引されることの多い琉球絣ですが、買取価格の相場はどのようなものなのでしょうか。

買取相場と、実際に着物買取業者で買取を行った人の口コミをご紹介します。

買取相場

琉球絣の着物や帯の買取相場は、10,000円〜30,000円とカジュアルな着物としては高めとなっています。

種類など 買取相場
着物・帯 10,000円〜30,000円
作家もの 30,000円〜
琉球美絣作家 真栄城興茂氏 50,000円以上

上記の相場は、あくまでも美中古品であることを前提にしているものです。

保存状態の良し悪しや、汚れが付いているかどうかなどで買取価格は変動しますので、買取の際の参考程度にお考え下さい。

買取の査定を行う際には、必ず証紙を一緒に提出しましょう。証紙があるとないとでは、査定金額に大きな幅が出てしまうことがあります。

買取を行う際は、リサイクルショップやオークションなどを使わずに、実績のある着物買取専門業者に買い取ってもらう方が確実です。

着物の価値が理解できないところで売ってしまうと、正当な価格で買い取られないことがあります。

また、正絹の織物や、描かれている文様が複雑で細かいもの、夏らしい明るい色のものなどは人気があるので、高値がつく場合が多いです。

実際に買取を行った人の口コミ

おしゃれ着としては、他のブランド着物よりも高値で買い取られることが多い琉球絣ですが、実際に買取をした人たちはどれくらいの価格で取引を行ったのでしょうか。

可愛らしいピンク色の半巾帯を買い取ってもらいました。貰い受けたものでしたが、一度も身につけたことがなく、保存状態は良かったと思います。証紙も一緒に提出して、20,000円で買い取ってもらいました。ちょっとした臨時収入が入って助かりました。
沖縄に行った時に、テンション上がって買ったけどほとんど着たことのなかった絹の琉球絣を売りました。深い青色で、細かな模様の入ったやつです。証紙はもちろん持っていて、私の背が高いこともあり着物が大きかったので、31,000円で買い取ってくれました。
タンスにずっとあった琉球絣の反物を買い取っていただきました。正絹で証紙付き、保存状態がとても良かったようで、65,000円でした。思ってたよりも高値で買い取ってもらえたので、満足しています。

やはり実際に買取に出した方たちも、他の織物よりも高めの買取価格で取引をされていますね。

しっかりとした着物買取業者で買取をしてもらうのなら、保存状態が良く証紙付きの琉球絣は、安値で買い叩かれる心配はないと見ていいでしょう。

まとめ

爽やかで夏らしい見た目や、心地の良い肌触りが人気の琉球絣は、昔から愛用する人の多い織物です。

主張をしすぎない模様が飽きを来させないし、着る人を選びません。

しっかりとした作りをしていますから、状態が良いものであれば大変長く着ることができるはずです。

もしもご自宅に琉球絣の着物や帯などが眠っているのであれば、捨てたりせずに買取業者に買い取ってもらいましょう。

もしも買取に不安があるのであれば、事前に業者に連絡を入れて相談してみるのもいいかもしれませんね。