実家の遺品や実家の倉庫などを整理した時に、骨董品や古美術品が見つかることもあるでしょう。
親が大切にしていた骨董品や古美術品であれば、受け継いで保存しておくのも一つの手段ですが、どうしても管理に手が余るのであれば、売りに出すことも一つの手段です。
骨董品や古美術品を売ることになった場合、できるだけ高い値段で骨董品や古美術品を売りに出したいと思うのは、多くの方に当てはまることだと思います。
ここでは、そもそも骨董品や古美術品との違いは何なのか、骨董費や古美術品を高く売るためのコツはあるのかなどについて解説していきます。
この記事を読めば、骨董費や古美術品の売り方について理解することができるでしょう。
骨董品と古美術品の違い
骨董品と古美術品はイメージが似通っていますが、それぞれ違いがあります。
では、骨董品と古美術品ではどのような違いがあるのでしょうか。
骨董品と古美術品それぞれの定義
骨董品は、古い時代に作られた歴史的価値のある美術品や工芸品を意味します。
例えば、古くに作られた壺や陶器、工芸品、蓄音機や箪笥まで、該当する範囲は幅広いです。骨董品として分類するための一つの基準としては、「100年以上前に作られたもの」という線引があり、博物館などに展示されているものを示すことが多いです。
古美術品の場合も古くに作られたものという点では骨董品と共通していますが、古美術品は、美術的価値が強いものを指します。
具体的には、絵画、掛け軸、刀剣、書画、装飾品など鑑賞を目的としたものを指すことが多いようです。
骨董品や古美術品の価格
骨董品も古美術品も定価は無く、その時々で価格が変動します。
骨董品や古美術品の価格のバラツキは、その物の希少性や保存状態によるところが大きいようです。そのため、骨董品や古美術品でも、流通量が多く希少性が低かったり、保存状態が悪く汚れていたりすると、実際に売る時に、低い価格を提示されてしまう原因になります。
逆に、著名な美術評論家に評価されていたり、流通量が少ない骨董品や古美術品は、高い価格で売ることもできるでしょう。
骨董品・古美術品を売る5つの方法
骨董品や古美術品は、どうすれば売ることができるでしょうか。
ここでは、骨董品ならびに古美術品を売るときの方法を5つご紹介します。
出張鑑定で売る
出張鑑定とは、目利きの専門家がご自宅に出張し、骨董品や古美術品を鑑定してもらうという方法です。
出張鑑定は日時を指定できるので、お時間がある時に専門家に来ていただけます。
また、出張鑑定はご自宅で鑑定し、その場で買取金額を提示していただけるのが特徴です。
鑑定して欲しい骨董品や古美術品の数が多かったり、買取店舗に行く暇がなかったりする場合にとても便利なサービスです。
宅配鑑定で売る
宅配鑑定とは、査定希望の品物を買取店に送り、店舗で品物の鑑定をしてもらう方法です。
宅配鑑定は自宅に専門家を呼ぶ必要がないのが特徴です。自宅に来てもらうことに気後れを感じる、あるいは忙しくて自宅に来てもらっても対応する時間を作れないといった方におすすめの鑑定方法です。
宅配鑑定の場合は、宅配キットを無料で配布している買取業者が多く、貴重な骨董品や古美術品の発送を比較的簡単に行えます。また、発送料も無料で対応してくれる買取業者もあるので、骨董品や古美術品の鑑定を気軽にお願いすることが可能です。
店頭鑑定で売る
店頭鑑定とは、その名前の通り、買取業者の店頭まで骨董品や古美術品を持ち込んで鑑定してもらう方法です。
自身の時間に余裕がある時に、鑑定対象品を買取業者に持ち込むことができるのが特徴です。出張鑑定を行う時のようにわざわざ予約したり、宅配鑑定をする時のように発送作業をしする必要がなく、買取業者の店頭まで持ち込めば鑑定をしてもらえます。
壺や絵画のように比較的サイズが小さく、自家用車に載せられるものであれば、店頭鑑定を行う方が鑑定の手間が少ないと考えられます。
フリーマーケットで売る
フリーマーケットは、定期的に駅近くや公園の広場などで開催されています。
例えば、神奈川県のJR平塚駅前では一月に一度、「湘南ひらつか駅前 骨董市」という骨董市が開催されています。
ただし、「湘南ひらつか駅前 骨董市」で出店する場合は、会員になるために10,000円、会費として月額3,000円の費用がかかります。
臨時出店の場合でも、1日5,000円を支払う必要があります。
そのため、フリーマーケットで骨董品や古美術品を出展する場合は、売りたい物が多数あり、ある程度の売上を見込める場合に利用すると良いでしょう。
また、現代ではフリマアプリを利用する方法もあります。
この場合は、出店費も必要なくお手軽に始められるので、売りたい物が少なく、骨董品や古美術品の価値を見極めることに自信のある方には向いているでしょう。
ネットオークションで売る
ネットオークションと言えば、Yahoo!オークションなどが有名ですが、実は骨董品や古美術品専門のネットオークションも存在します。
ネットオークションは、主に専門家ではなく一般の方が参加することが多いため、専門家が提示する金額より低くなってしまう場合もあれば、稀にとても高くなることもあるというのが特徴です。
また、自分が所持している骨董品や古美術品、あるいはそれに似たものがネットオークションに出品されていれば、ざっくりとではありますが、その価値を推し量ることができるというのも特徴としてあげられるでしょう。
骨董品・古美術品を高く売る5つのコツ
骨董品や古美術品をできるだけ高く売るにはどうすれば良いのでしょうか。
ここでは、骨董品や古美術品を高く売るコツについて解説していきます。
骨董品・古美術品の価値を把握する
骨董品や古美術品を高く売るためのコツは、骨董品や古美術品の価値を正確に把握することです。
当然ですが、買取業者はできるだけ安く買取り、できるだけ高く売ろうと考えています。
骨董品や古美術品の価値を把握しておけば、安い価格で売るのを防ぐことができます。
では、骨董品や古美術品の正確な価値を把握するには、どういった点に気をつければ良いのでしょうか。
そのためには、以下の3点に注意を払う必要があります。
画家・作家
例えば絵画であれば、それを誰が描いたかが重要になります。
著名な画家が描いた絵画や、有名な作家が書いた書物であれば、高く売れる可能性が高くなります。売ろうとしている絵画や書物の作者が誰なのかということをきちんと把握しておくことが大切でしょう。
絵画や書物の作者を知るためには、落款や銘と呼ばれる印や、その作家のサインを見つける必要があります。
落款や銘、サインは絵画や書物自体に記載されている場合もありますし、骨董品や古美術品を収めている共箱に記載されている場合もあり、どこに示されているかはその作家によって違います。
そのため、骨董品や古美術品の作者を調べるのに手間がかかってしまうことが多く、また発見できたとしても、文字の書体が崩れ過ぎていて読めないこともあるでしょう。
その場合は、判読できる部分をヒントとして、インターネットで調べ、作者を割り出す方法もあります。
描かれた・作られた年代
次に骨董品、古美術品の価値を正確に把握する方法として、その品物が作られた年代を調査することがあげられます。
その骨董費や古美術品が制作された年代が古ければ古いほど、骨董費や古美術品としての価値は高まります。
一般的な目安として、明治時代以前に制作された物は、価値が高くなる可能性があります。
制作された年代は、共箱やその品物の鑑定書に記載されていることが多いです。
逆に共箱や鑑定書がなければ、素人がその骨董費や古美術品が制作された年代を把握するのは不可能に近いです。
その場合は、買取業者に査定をしてもらう際、いつの作品なのかを聞いてみましょう。
市場に出回っている作品の数
骨董品や古美術品の価値を高める要素として、市場に出回っている作品数が関係しています。
市場に出回っている数が少なければ少ないほど、希少性が高いと判断され、その品物の価値を釣り上げることになります。
現代では、インターネットが普及していることもあり、その品物がどの程度出回っているかを把握することが比較的容易となっています。
買取業者に鑑定に出す前に一度インターネットで骨董品オークションサイトを調べ、どの程度出回っているのか、売り出し価格はいくらなのかを調査しておくと、買取業者との値段交渉に役立つでしょう。
複数の店に査定を依頼する
次に骨董品や古美術品を高く売るコツとして、複数のお店に査定をお願いするということがあげられます。
つまり、複数のお店に相見積もりを出して、一番高く買ってくれるところに売りに出すということです。
骨董品や古美術品の買取業者は数多くありますが、例えば下記のような店があります。
福ちゃん
「福ちゃん」は、骨董品や古美術品の豊富な知識や、買取実績の多い熟練の査定士が多数在籍しており、買取実績は600万点以上と競合他社と比較しても、買取実績の多さは際立っています。
店頭買取、出張買取、宅配買取に対応しているため、お客様のご要望に合わせた買取方法を選べるようになっています。
そのため、全国どこからでも骨董品や古美術品の買取を行うことができます。
またインターネットを利用したWEB査定も行っており、事前に大まかな査定を実施することも可能です。
さらに、査定料、送料、出張料などの手数料も無料なので、気軽に骨董品や古美術品の査定を頼むことができます。
高く売れるドットコム
「高く売れるドットコム」は株式会社マーケットエンタープライズが運営している骨董品、古美術品向けの買取サービスです。
東証プライム上場企業で、買取実績も豊富にあります。
出張買取においては、知識や経験豊富な査定員が品物を丁寧に査定し、市場の価値や保存状態を鑑みて、価格を提示してくれます。
そのため、事前に買取価格などは掲載していません。
あくまで市場での流通具合や保存状態の良さを参考に、骨董費や古美術品の鑑定を行ってくれます。
日晃堂
「日晃堂」は、骨董品や古美術品の査定を何十年と経験した、熟練のプロが査定を実施します。
そのため、安心、納得の査定をしてもらえることに定評がある買取業者です。
特に、骨董品や古美術品の買取査定で評判が高いです。
茶道具や絵画、掛け軸、壺など種類を問わず査定していただけるので、倉庫にあるものを丸ごと査定したい場合などにも問題無く対応していただけます。
さらに、作家名やその品物の市場価値が不明で、値段を鑑定するのが難しい品物でも、その価値を見定め適正価格を提示していただけます。
付属品を揃える
所有している骨董品や古美術品を高く売るためのコツとして、付属品を揃えておくことも重要です。
この場合の付属品とは、木箱や鑑定書などを指します。
付属品があるのと無いのでは、査定額に雲泥の差が出てきます。
付属品が重要な理由は、木箱や鑑定書から誰が作成したものなのか、あるいはその品物が制作された年代が証明されるからです。
作者名や作られた年代は、骨董費や古美術品の価値を推し量るための大きな基準となり、付属品により作者名や作られた年代が判明しているものの方が高く売れます。
適切な方法で保存をする
骨董品や古美術品を高く売るためのコツとして、その品物の保存状態を良くすることもあげられます。
多くの場合、骨董品や古美術品はデリケートで、傷みやすい物が多いです。
そのため、保存方法を誤ると、骨董品や古美術品の劣化が加速してしまい、買取額を大きく下げる要因になります。
保存状態を良くするためには、室温や湿気などの管理が重要となります。
例えば、湿気が高い場合はその品物にカビが繁殖する原因になりますし、室温が高すぎると傷みが早くなってしまいます。
保存に適した場所としておすすめなのは、屋内のトランクルームです。
屋内のトランクルームでは、室温や湿気が年中一定で変化が少なく、骨董品や古美術品には打ってつけの場所と言えます。
まず査定をしてもらう
最後に、ひとまず査定をしてもらうということが何より大事です。
近年では、インターネットを利用したWEB鑑定を行ってくれる買取業者も多数あり、ざっくりとではありますが、売ろうとしている品物の売買価格が分かります。
そして、多数の買取業者にWEB鑑定を実施してもらい、一番高く買ってくれる業者を選別すれば、骨董品、古美術品を良い条件で売ることが可能です。
骨董品や古美術品は、保存環境を適切にしなければ、基本的には時間が経てば経つほど劣化が進み、その価値が下がっていきます。
なので売りたいと思ったら、いったん買取業者に相談をして、査定をしてもらうのが最善でしょう。
売る方法とコツをおさえて満足のいく売却をしよう
ここまで、骨董品や古美術品とは何か、またそれらを高く売るコツにはどんなものがあるのかを紹介してきました。
この記事のポイントを整理すると以下の通りです。
・売る方法としては、インターネットを利用してフリマアプリで売る方法もあれば、定期に開催される骨董市で直接売買する方法もあり多種多様である。
・骨董品や古美術品は、基本的には古ければ古いほど高値が付きやすく、特に明治時代以前の品物が高く売れやすい。
・骨董品や古美術品の価値は、制作した人物や制作された時代、あるいは希少性に左右される。
・買取業者として、具体的におすすめできるのは、「福ちゃん」、「高く売れるドットコム」、「日晃堂」などがあげられる。
ここまでご紹介したことに気をつけて、骨董品や古美術品を売れば、条件良く売ることができるでしょう。